鍵の仕組みと防犯性 - 安心出来る生活を守る為の知識

ピンシリンダー

ピンシリンダーという鍵は、鍵穴の中のピンはスプリングにより押し出されている状態で、外の筒と内側の筒を貫いています。正しい鍵を挿し込む事でピンが押し上げられピンのラインと外筒・内筒の間が揃えば鍵が回る仕組みです。構造的には南京錠も同じ作りをしていますが、より複雑な縦横3列ピン構造などを持つディンプルキーが現在では防犯性が高いシリンダーとなっています。鍵によってピンの数・ピンの位置・ピンの素材などが違い、より頑丈・複雑なものは防犯性能が高いのです。

ディスクシリンダー

ディスクシリンダーという鍵は、ディスクタンブラーという障害となるものが外筒へとスプリングにより押し出されています。正しい鍵を挿し込むと上下の飛び出したタンブラーが内筒に収まり回転させる事ができます。このディスクシリンダーは鍵違い数を多く作ることが出来ますので車の鍵やマンションなどでもよく見られていましたが、現在は代替品のみとなり廃盤または新規受注は行われていません。この鍵はピッキングで簡単に開けられてしまいます。

ロータリーディスクシリンダー

ロータリーディスクシリンダーという鍵は、国内最大手の美和ロックのみが製造する独自の機構を持ち、現在のポピュラーな鍵といえます。U字型のディスクタンブラー(障壁)が並び正しい鍵を挿すとタンブラーの溝部分が揃います。その溝に内筒・外筒の障壁となっていたロッキングバーが収まり鍵を回す事ができます。また、ディスクシリンダーと異なる点は、タンブラーが内筒の障壁となっているのではなくロッキングバーという部品が直接回転を阻止しています。ピッキングに強く、ディンプルキーよりは安価に購入する事が出来、鍵違い数も豊富なのでマンションなどでもよく取り入れられています。ピッキングに強い理由としては、感覚的にタンブラーを正確な位置にあわす事が難しく、かつ溝がきちんと揃わないとロッキングバーが収まらず内ずつを回転させる事が出来ません。またタンブラーにはダミー用の溝があり、より感覚的に察知するのは難しくなっています。